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第19回ブラインドサッカー、日本代表選手の高度な空間認知能力に驚き

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「音」を手がかりにプレーするブラインドサッカー。自身もプレーヤーとして活動する理学療法士の阿部良平さんは、選手になってから日常生活でも「小さな音」を聞き分けられるようになったといいます。とはいえ、数cm単位での誤差も感じ取る視覚障害の選手たちの空間認知能力は、誰でも会得できるものではないようです。

視覚障害のある選手から指示されないと動けなかった

前回はブラインドサッカーを知り、参加するようになったきっかけをお話しました。
 
現在ブラインドサッカー協会のメディカルスタッフとして関わっていますが、神奈川のクラブチーム「ブエンカビオ(buen cambio yokohama)」では選手として活動しています。
 
視覚障害のある選手たちのプレーを見ることはとても参考になりますね。どのコースをドリブルしてシュートを決めるのかなと。(日本代表が出場を逃した)リオデジャネイロパラリンピックの動画を見ながら、トップ選手の動きを勉強しました。
 
「たまハッサーズ」でフィールドプレーヤーを始めたとき、私は中盤の選手でした。そのとき、私の後ろには日本代表で活躍しているディフェンスの田中章仁選手がいました。初心者の私は自分で動くことができず、田中選手が後ろから出してくれる「右に行け」「もっと左だ」という指示通りに動くことが精一杯でした。
 
自分のイメージと実際の距離が大きくズレているので、田中選手が後ろからそれを修正するわけです。視覚障害のある田中選手にフィールドは見えていませんが、空間を認知する高い能力を持っています。そんな田中選手の指示で動きながら、私もブラインドサッカーでの距離感やタイミングを覚えていきました。
 

身体を触って、掴んでコミュニケーションする

田中選手のような視覚障害者の空間認知能力は経験でも培われます。けれども、経験を重ねたからといって、すべての人に会得できるものではないと思います。
 
私はアイマスクを装着してプレーしているとき、ピッチの様子を映像としてイメージしています。もちろん音は重要な手がかりですが、その音を映像に置き換えています。視覚障害のある選手たちと話をしていても、彼らは映像でイメージしているように思います。日本代表クラスのブラインドサッカー選手であれば、空間認知は何cm、1歩2歩という小さな違いも感じ取ることができます。ブラインドサッカーをするようになってから、聴覚が敏感になりました。街を歩いているときも小さな音を聞き分けるというか、よく気づくようになったと思います。
 
試合中、選手たちとは、言葉や身体を触ることでコミュニケーションを取ります。話ができる場面では話をするし、細かい戦術などは手のひらや背中に「ここがゴールでここに相手がいる」と指で絵を書いて伝えます。相手の腕を掴んで「こっちの向きだ」とその方向を身体で伝えることもありますね。
(次回はメディカルスタッフとして、選手のコンディションを整えることについてお伝えします)

安藤啓一

安藤啓一(あんどう けいいち)

福祉ジャーナリスト。大学在学中からフリー記者として活動を始める。1996年アトランタパラリンピックをきっかけに障害者スポーツの取材をはじめる。夏冬パラリンピックや国内大会を多数取材。パラリンピック関係者に読み継がれている障害者スポーツマガジン「アクティブジャパン」「パラリンピックマガジン」記者などを経験。日本障がい者スポーツ協会発行誌『No Limit』などの媒体にも寄稿している。取材活動のほかチェアスキー教室講師としてもスポーツに取り組んできた。共著に「みんなで楽しむ!障害者スポーツ」(学習研究社)がある。


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